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竹永 秀信; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 永島 圭介; 久保 博孝; 逆井 章
Journal of Nuclear Materials, 241-243, p.569 - 573, 1997/00
被引用回数:8 パーセンタイル:56.29(Materials Science, Multidisciplinary)粒子ソース分布が粒子閉じ込め特性に与える影響について明らかにするために、粒子リース数を定量的に評価しJT-60Uでの粒子バランスを解析した。NBI加熱プラズマでの粒子リースは、2つに分類することができる。1つはNBIによる中心供給粒子であり、他は壁でのリサイクリング及びガスパフによる周辺供給粒子である。この2つのソースの比と粒子閉じ込め時間の関係を調べ、Lモード、ELMy Hモードプラズマでは、中心供給の比が大きくなるに従って、粒子閉じ込め時間が大きくなる傾向にあり、Hモードプラズマでは両者に相関がみられないことを明らかにした。さらにLモードプラズマにおいて、中心供給された粒子の閉じ込め時間と周辺供給された粒子の閉じ込め時間との分離を行い、中心供給された粒子の閉じ込め時間が、周辺供給された粒子のそれより、2-5倍程度大きいことを明らかにした。
竹永 秀信; 永島 圭介; 朝倉 伸幸; 清水 勝宏; 久保 博孝; 逆井 章
Nuclear Fusion, 37(9), p.1295 - 1302, 1997/00
被引用回数:13 パーセンタイル:43.91(Physics, Fluids & Plasmas)主プラズマでの粒子ソースとしては、中心に粒子を供給するNBIや周辺に粒子を供給するガスパフ・リサイクリングによるものがある。また、主プラズマ密度は、この様な粒子ソースみのならず周辺プラズマによっても維持されている。(ベース密度と呼ぶ。)本論文では、粒子ソース分布及び周辺プラズマ密度が、グローバルな粒子閉じ込め特性へ与える影響を調べるために、JT-60U装置での局所的な粒子バランスの解析から、NBIやガスパフ・リサイクリングで維持されている密度、及びベース密度を分離した。その結果、(1)NBIの粒子ソースはガスパフ・リサイクリングの粒子ソースより、10倍程度プラズマ中心に供給されているにも関わらず、周辺密度や内向き粒子フローのために、閉じ込め時間は2.5倍程度しか大きくないこと、(2)全体に対するベース密度の割合が60%程度であることを明らかにした。
竹永 秀信; 清水 勝宏; 朝倉 伸幸; 辻・飯尾 俊二*; 嶋田 道也; 菊池 満; 内野 喜一郎*; 村岡 克紀*
JAERI-Research 95-051, 38 Pages, 1995/07
JT-60U装置における粒子閉じ込め特性を明らかにするため、水素原子挙動解析を行い粒子閉じ込め時間を定量的に評価した。まず、モンテカルロ中性粒子輸送解析コードDEGASを、周辺プラズマパラメータを求める簡易ダイバータコードと組み合わせ、JT-60U実験条件のもとで計算できるように整備した。次に、このコードの計算結果と放射光測定結果との比較から、水素原子の主プラズマへの侵入過程を明らかにし、主プラズマでのリサイクリングによる荷電粒子生成数を評価した。さらに、粒子バランスを定量的に解析し、粒子閉じ込め時間を求めた。この解析を、JT-60U装置のLモード、Hモードプラズマにおいて系統的に行い、粒子閉じ込め時間のデータベースを得た。
竹永 秀信; 清水 勝宏; 朝倉 伸幸; 辻・飯尾 俊二*; 嶋田 道也; 菊池 満; 内野 喜一郎*; 村岡 克紀*
Nuclear Fusion, 35(7), p.853 - 860, 1995/00
被引用回数:5 パーセンタイル:24.58(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの高イオン温度Hモードにおける、粒子閉じ込め特性について議論した。まず中性子輸送解析コードDEGASとDの放射光測定を組み合わせた、中性粒子挙動解析より、粒子閉じ込め時間()の定量的評価を行った。その結果、は平均電子密度に強く依存すること、とエネルギー閉じ込め時間の比は1-2の範囲にあること、周辺のイオン温度とともにが増加することを明らかにした。さらに周辺部でのパワーバランスにおける、粒子閉じ込めの役割を調べるために、粒子閉じ込めに関連するパワー損失である荷電交換損失および熱滞留損失を定量的に評価した。またこれらの値を用いて、熱伝導損失を見積り、最終的に熱伝導係数(x)を求めた。その結果、周辺パワーバランスにおける、荷電交換損失および熱対流損失の寄与は小さく、周辺のxが大きく変化することを示した。
清水 勝宏; 伊丹 潔; 久保 博孝; 朝倉 伸幸; 嶋田 道也
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.476 - 480, 1992/00
被引用回数:40 パーセンタイル:94.25(Materials Science, Multidisciplinary)実験データに基づいて、ダイバータ輸送特性を解析するコードを開発した。静電プローブで測定されたダイバータ板での密度、温度を境界条件に、一次元流体方程式を数値的に解く。中性粒子の輸送は、モンテカルロ法で、二次元配位のもとに模擬する。このコードを用いてJT-60Uのダイバータ特性の解析を行なった。ジュール加熱時の低密度プラズマで、フラックスの増倍率が2程度と小さいにもかかわらず、10eV程度と温度の低いダイバータプラズマが実現されているのは、主プラズマでの放射損失が大きく、粒子束が2~310s程度と高いためである。主プラズマに注入する中性粒子の量より、主プラズマの粒子閉じ込め時間は、70~120msecである。計算で得られたスクレイプ層での電子温度分布、熱流束分布より、熱拡散係数を評価すると、3m/s程度である事が明らかになった。
清水 勝宏; 嶋田 道也; 滝塚 知典
JAERI-M 91-161, 23 Pages, 1991/10
実験データに基づいてダイバータ及びスクレイプ・オフ層の輸送解析を行なうために、簡易ダイバータプラズマを開発した。磁力線を横切る拡散は、磁力線方向の流れに対して、その効果は小さいので、磁力線方向1次元の流体方程式を数値的に解く。従来のダイバータコードと異なり、境界条件として、ダイバータプレートでのプラズマパラメータ(それは、ラングミュアー・プローブで測定される。)を固定する。中性粒子の輸送は、実平衡配位と壁の幾何形状を含むモンテカルロコードによって、2次元で扱う。プラズマと中性粒子との相互作用は、繰り返し計算によって、コンシステントに解く。従来のダイバータコードに比べて、著しく計算時間が短縮され、ダイバータ輸送を系統的に解析する事が可能となった。このモデルをJT-60Uの初期ジュール加熱プラズマに適用し、主プラズマの粒子閉じ込め時間、スクレイプ層での熱拡散係数を評価した。
辻 俊二
核融合研究, 63(6), p.460 - 481, 1990/06
トカマクにおける粒子閉じ込めに関する測定についてレビューを行う。グローバルな粒子閉じ込めは、主としてプラズマ境界で循環している粒子束によって決まっている。これについては、H線強度から評価することが可能である。グローバルな粒子閉じ込め時間は、小型装置で12線平均電子密度にほぼ比例して長くなる。一方、大型装置になると粒子循環がよりプラズマ境界付近に局在化するために、粒子閉じ込め時間は電子密度に反比例する。トーラス対称性のよいダイバータ配位において加熱プラズマの粒子閉じ込め時間を系統的に測定しているのはJT-60のみである。その結果によると、エネルギー閉じ込め時間と同様に粒子閉じ込め時間は近似的に加熱パワーの平方根に反比例する。主プラズマ及びスクレープ・オフ層での粒子輸送についても、議論する。
清水 勝宏; 安積 正史
JAERI-M 87-028, 28 Pages, 1987/03
トカマクにおける中性粒子の輸送解析は、プラズマ粒子及びエネルギ-・バランスの評価に、また不純物のスパッタリング,NBI加熱の荷電交換損失等の評価に重要である。JT-60の中性粒子の二次元分布について調べる為、モンテカルロ法に基づく輸送コ-ドを開発した。このコ-ドを用いて、ジュ-ル加熱実験の粒子閉じ込め時間の評価を行った。また、NBI加熱時における高ベ-タプラズマの平衡が、中性粒子の密度分布に どう影響するかについて調べた。
山田 喜美雄*; 小出 芳彦; 清水 勝宏; 平山 俊雄; 吉田 英俊; 辻 俊二; 木島 滋
JAERI-M 86-057, 17 Pages, 1986/03
プラズマ粒子の時間変化を表す方程式を用いて、JT-60のジュール加熱ダイバ-タ放電の粒子バランスを検討した。リサイクリングによるプラズマ粒子の供給量は、フォトダイオードで測定したH線の輻射光子数から、又注入ガスのうちプラズマになる割合は、プラズマ電流-定期間の途中でガス注入を止めた放電を用い、ガス注入停止前後の電子密度の変化率から計算した。これらの結果から得られた粒子閉じ込め時間は、電子密度が(1-3.6)10/mの範囲で増加する時、130ms60msまで減少した。リサイクリング率は、電子密度の増加と共に1に漸近したが、1を越えなかった。電子密度の減衰時定数に対応する実効的粒子閉じ込め時間は、電子密度とともに0.5s1.6sまで増加した。これらの結果からジュール加熱ダイバ-タ放電では電子密度はガス注入で制御できることがわかった。